大越健介キャスターがつまらない! テレ朝「報ステ」は何に遠慮しているのか
「なんだ、ニュースウオッチ9(NHK総合夜9時)のテレビ朝日版かよ。いや、NHK時代よりおとなしくなっちゃったんじゃないの」――。
今月からスタートした「報道ステーション」(テレ朝系夜9時54分)の大越健介キャスターにそんな声が上がっている。安倍晋三元首相に目の敵にされた直球コメントに加えて、民放らしいひねりの利いた変化球を期待したのに、へなちょこ球ばかりで、永田町や霞が関に厳しめの報ステの新しい看板としては、なんとも物足りないというわけなのだ。
たしかに、岸田文雄首相が生出演した時も、「新しい資本主義」「成長と分配」を唱えるだけの露骨な選挙向けパフォーマンスだったのに、大越はツッコむこともなく、「わかりました」「きょうは総理大臣にお話をうかがいました」とユルかった。猫をかぶっているのか。
「かつては、久米宏、古舘伊知郎、TBS系『NEWS23』の筑紫哲也のように、旗幟を鮮明にして、クセの強さで番組の人気を引っ張った時代がありました。視聴者は彼らに『今晩もズバッと切ってほしい』と楽しみにし、政界や経済界は何を言われるかとヒヤヒヤでした。いまは逆で、色がないことが求められるんです。はっきりした発言をしたり、目立つとすぐSNSで炎上します。言いがかりや誹謗中傷であっても、スタッフは対応に振り回され、番組イメージは損なわれます。大越さんは、“目立ちすぎずに存在感を出す”というあたりを、自分の立ち位置と心得ているのではないでしょうか」(テレ朝OB)