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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

石田純一と玉置浩二「共通点」と「違う点」芸能界の生き方の難しさよ

公開日: 更新日:

 タレントの石田純一(68)とミュージシャンの玉置浩二(63)。ジャンルの違う2人には不思議な共通点がある。

 1980年代、織田裕二吉田栄作らと共にトレンディー俳優として活躍していた石田。爽やかな好青年として女性人気も高かった。雄弁な才能も買われニュース番組のキャスターに就任したこともあったが、俳優とタレントで活動の場を広げていった。

 私生活では華麗なプレーボーイぶりが話題だった。一般女性と離婚後、女優と再婚までは波風はなかったが、元モデルとの不倫が発覚すると一転した。トレンディー俳優のイメージに関わる事態に石田は堂々と対応。発言の真意はともかく「不倫は文化」の言葉が独り歩きしたが、石田は自分の言葉で説明。イメージは好転した。

 多弁な一面と優しい笑顔。素足で革靴を履くなどオシャレでも最先端をいき、タレント性に付加価値をつけた。不倫が要因となり女優とは離婚。その後、女性の話は絶えることはなかったが、どこでもいつでも対応した。特にゴルフ場は彼の話す場となったこともあった。テレビ界からは「ワイドショーにとって視聴率を上げるタレント」と言われた。「たら・れば」を言っても仕方ないが、テレビ関係者はこう話す。

「俳優も並行して続けていれば、他のトレンディー俳優のように父親役など脇で光る俳優になっていた可能性もあった」

 東尾理子と再々婚。1男2女の父親になった石田はタレント業をさらに加速した。新たな家族に、別れた子供も含め常に家族ネタを提供。石田がイベントに出席すればメディアは群がった。順風満帆だったタレント生活も一昨年、緊急事態宣言中に沖縄でゴルフを満喫し、新型コロナウイルスに感染したことで、仕事は激減した。昨年末には豪邸を売却。3月でレギュラー番組は消滅。家庭危機も囁かれる。公私にわたってピンチを迎えている。

追いかけるメディアに玉置浩二は堂々と対応

 一方、玉置も一般女性、女優、音楽家と3度の離婚を経てタレントの青田典子と結婚した。似たような経歴を持ち、同じくメディアを賑わすきっかけになったのは元女優との不倫だった。安全地帯のボーカル時代は「カリスマ性を持たせる意図もあり寡黙だった」と言われるイメージも一変した。

 元女優とは愛が再熱するなど紆余(うよ)曲折あったが、追いかけるメディアに玉置はきちんと応じ、一時はワイドショーの顔になった。次に恋に落ちたのが青田だった。2人は堂々とメディアに対応。時にはテレビの前でもいちゃつく姿もあった。うれしそうに語る玉置に「こんな明るく話す人なんだ」と、歌手の顔とのギャップは逆に好感度も上がった。

 結婚後の玉置はすんなり家庭に収まった。タレント時代のはじけたトークキャラが持ち味だった青田も芸能活動を控え、家庭で夫を支え内助の功ぶりが伝えられた。玉置も音楽活動に専念。オーケストラをバックに歌い、「奇跡の歌声」と呼ばれ玉置ブームを再熱させた。

 今年デビュー40周年。ソロとしても35年を迎え全国ツアーが始まる。安全地帯としても11年ぶりにニューシングルを発売。19日にNHK-BSで放送される玉置の音楽特番に典子夫人も出演する。

 昭和から走り続けてきた石田と玉置。改めて芸能界の生き方の難しさを考えさせる。 

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