テレ朝・玉川徹氏の“電通発言”で改めて考える ワイドショー「煽る」報道手法の問題点
「羽鳥慎一モーニングショー」のレギュラーコメンテーター・玉川徹氏が先月28日の放送で菅義偉前首相の弔辞に触れ、「電通が入っている」「テレビ局演出もある」と発言。翌日、「事実ではなかった」と謝罪したが、「謝って済む話ではない」「番組から降ろせ」と非難の声は拡散した。放送から6日後にテレ朝は10日間の出勤停止処分とした。
「当初、謝罪で済めばと様子を見ていたが、政治家からタレントまで非難の声が広がり、これ以上の出演は無理と判断したのでしょう」(テレビ関係者)
玉川氏を謹慎処分に追い詰めた背景に見え隠れするのがコロナ禍以降、物議をかもしている「煽り」報道だ。
コロナという未知の感染症にさまざまな情報と対策をワイドショーは多くの時間を割いてきた。自他ともに認める「健康オタク」の玉川氏はコロナの恐ろしさを語り、生ぬるい政府の対策を非難。世間の危機感を煽るような発言で話題となった。
こんな発言もあった。芸能人も含めコロナで亡くなる人も増えていた頃、玉川氏はアビガンで回復した一部の人の例を挙げ、「アビガンを飲ませるべき」と主張。出演していた白鴎大学の岡田晴恵教授も呼応し、国に訴えるかのように主張した。