「宝塚歌劇団」の体質が重なる…かつて大相撲は“かわいがり”暴行死事件が社会問題に
状況証拠は“灰色”だけど、パワハラやいじめは確認できない──。およそ真相究明には程遠い会見だったと言わざるを得ない。宝塚歌劇団の宙組に所属する女性(25)が死亡した問題をめぐり、14日に歌劇団側が兵庫県宝塚市内のホテルで開いた会見のことだ。
9月末に死亡した女性は生前、家族に対して上級生から執拗にハラスメントを受けていると相談。2021年には上級生からヘアアイロンを額に当てられてやけどを負ったほか、稽古中、「下級生の失敗は全てあんたのせい」「うそつき野郎」などの暴言があったという。
だが、この日に公表された調査報告書によると、ヘアアイロンでやけどをした事実は認定したものの、故意に当てたのかどうかは「判断困難」とし、上級生によるパワハラやいじめも否定。木場健之理事長らは「伝統の中で守っていかなければならないものもある」「全てがおかしい、全てが変えないといけないとは思ってない」などと曖昧な説明に終始した。
■「異常な上下関係」「封建的な風潮」