旧ジャニーズ性加害問題で問われる東山社長「解決への本気度」…国連は「救済措置が不十分」と指摘
スイス・ジュネーブの国連欧州本部で開かれた国連人権理事会の「ビジネスと人権」に関する作業部会が26日、旧ジャニーズ事務所(現スマイルアップ)の性加害問題などを含む、日本の人権問題についての調査結果を報告した。報告では創業者であるジャニー喜多川氏による性加害問題について「性加害を受けた数百人もの元タレントらへの救済措置が不十分だ」と指摘した。
これを受け、スマイルアップの東山紀之社長(57)は「指摘事項を真摯に受け止め、改善や徹底に誠心誠意努めてまいります」とのコメントを発表。スマイル社の「救済措置」について、作業部会は被害者らへのアクセスの欠如があり、緊急に対応する必要があるなどとした。
作業部会はまた、スマイル社が被害者に弁護士費用を自己負担させていることを「容認しがたい」としたが、東山社長は「被害者救済委員会においては、弁護士によるサポートを受けるために要する費用を含む諸般の費用も考慮した上で補償額を評価している」と反論コメントを出した。
報告書は5月に公表されており、スマイル社に対し「被害者の救済に向けた道のりは長い」「依然として深い憂慮が残る」といった内容が明らかになっていた。それもあり、対応する時間は十分にあったのだろう。