<45>ドン・ファンはポーランド女性に興味津々「共産圏でも娼婦がいたんですか?」
「今日の彼女はどんな方ですか?」
野崎幸助さんが新婚生活について語りたがらないのを感じた私は話題を変え、これから彼が紹介される女性について聞いた。
「うん。ポーランド人らしいで~」
「ほう、ポーランドですか。ボクも何度も行っていますよ。美人が多い国じゃあないですか」
「そうかね」
「ポーランドは美人国だし大柄な女性が多いですね」
美人+大柄とくれば社長の好みと一致する。
「なんですか、あそこは共産圏だったわけですよね。それでも娼婦とかがいたんですか?」
「そりゃあ、いましたよ。国というか警察が娼婦を管理しているみたいで、一流ホテルには私服警察の姿がありましたもん」
私のポーランド体験記に社長も身を乗り出して聞き入っていた。
私はその昔にハンガリーの大学に留学していて、その間にチェコスロバキアやポーランドにも何度も足を延ばしていた。チェコ語もポーランド語も、あいさつ程度はしゃべれる。