著者のコラム一覧
牧田善二糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

理想は1日120g 日本人は炭水化物を食べ過ぎている

公開日: 更新日:

 しかし、これは炭水化物の取り過ぎではないか、と私は思います。人類が誕生してから現在に至るまで、最も長い期間を過ごしたのは狩猟や木の実を採取して生活していた時代であり、農業が普及して穀物≒糖分を十分食べられている時代はごく短い期間に過ぎません。つまり、人類の体にもっともなじんだ、あるべき食事とは狩猟や採集で過ごした時代の食べ物だと考えられるのです。

■国の推奨量の3分の1でいい

 2002年の医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」にはいまだに狩猟と採集による生活をしている民族を調べた研究結果を掲載しています。調査した229の集団のうち5つの集団はほぼ狩猟と漁業だけで暮らしていましたが、彼らの3大栄養素の平均的な摂取割合は炭水化物から22~40%、タンパク質から19~35%、脂質から28~58%でした。それでいて彼らは動脈硬化が進まず、心筋梗塞脳卒中が非常に少ないことがわかっています。

「それは、狩猟で運動量が豊富でストレスがないから」との反論もあるでしょう。そのことは否定しませんが、それを割り引いても注目していい話ではないでしょうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」