著者のコラム一覧
牧田善二糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

AGEは「終末糖化産物」のこと 老化を進め動脈硬化を起こす

公開日: 更新日:

【Q】先生は著書などで老化現象の真犯人はAGEと呼ばれる物質だとおっしゃいます。どんなもので、どんな食事に多く含まれているのですか?

【A】AGEは、タンパク質や脂質がブドウ糖に結びついてできた終末糖化産物のことです。

 ヒトは酸素とブドウ糖でエネルギーを生み出します。その過程で酸素は酸化してサビをつくり、ブドウ糖は糖化してコゲをつくります。これが体のあちこちで悪さをして、老化を早めたり病気を発生させたりするのです。

 本来、ヒトの体は水を除けばほとんどはタンパク質と脂質です。AGEができるのはブドウ糖がエネルギーにならずに余っているからです。AGEができると、その周囲を焦がしタンパク質や脂質を変性させます。体に良いわけがありません。

 例えば、皮膚をつくっているコラーゲンを変性させてシワやシミをつくるほか、血管のタンパク質を変性させて動脈硬化を起こします。さらにはAGEが発生したことをキャッチして、AGE受容体が生じて細胞に炎症を起こします。こうした慢性の炎症があらゆる病気の原因となるのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ