著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

βカロテン豊富な春菊は「食べる風邪薬」として用いられる

公開日: 更新日:

 中国の宋時代に日本にやってきた春菊。中国では炒め物にするのが定番で、風邪の予防に効果があり、漢方でも「食べる風邪薬」として用いられているほどです。

 春菊に含まれるβカロテンはケールやホウレンソウよりも多く、皮膚や粘膜を保護したり、免疫力を高める役割があります。油と一緒に炒めるとさらに吸収力がUP! また、疲労回復や、エネルギーをつくりだすために必要なビタミンB群、免疫力を高めたり皮膚の健康を保つために必要なビタミンC、骨や歯のもとになるカルシウム、妊娠中に特に必要な葉酸や貧血予防のための鉄、その他にもカリウムや食物繊維が含まれています。

 春菊といえば、独特の香りをイメージされると思いますが、その原因は「αピネン」と「ペリルアルデヒド」という成分。この2つの香りは副交感神経を優位にしてくれ、体をリラックスさせてくれる効果があります。また、胃腸の消化を活発にしてくれる作用もあるので、より良い睡眠や、夜に消化を促して胃もたれを防止したいときに効果的な食材といえるでしょう。

 春菊2分の1束(約100グラム)には、目の健康を保つために必要なビタミンAが、成人の1日に必要な量が入っていますし、抗生物質を飲みすぎて腸内細菌のバランスが乱れてしまった方が欠乏しやすいビタミンKに関しては、同量の春菊をゆでた場合、成人が1日に必要な摂取量の約3日分が取れるなど栄養価が豊富に含まれていますので、2分の1束程度の量を意識して食べるとよいでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る