コロナ禍の新習慣になったが…過剰な除菌・消毒は病気を招く

公開日: 更新日:

「除菌や消毒によって病気を引き起こす細菌やウイルスへの接触が減っているということは、病気の原因にならないだけでなく、むしろわれわれを守っている細菌も死滅させている可能性が高いといえます。われわれの生活環境には、あらゆる所に無数の細菌が存在していて、そのほとんどが無害です。ヒトに病気を引き起こすような病原菌はごくわずかで、われわれは自分に害のない細菌を取り込んで共存しています。そしてこれらの常在菌の働きのおかげで健康が保たれているのです。行き過ぎた除菌や消毒によってそうした常在菌まで死滅させてしまうと、病気を招く原因になってしまう恐れがあります」

■子供の免疫システムに影響する恐れも

 われわれの体には、口、鼻、胃、腸、皮膚など全身に常在菌が生息している。常在菌にはそれぞれ役割があり、病原菌の侵入を防いだり、免疫バランスを保ったり、必要な栄養素を作り出している。中でもヒトの腸内に100兆個も存在している腸内細菌は、病原菌の排除や免疫力を高めて病気を防ぐ役割や、逆に行き過ぎた免疫を調整して抑える働きも担っていて、糖尿病動脈硬化がん、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー疾患、うつ病の発症にも大きく関係していることがわかっている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋