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佐野靖子ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師

ミラザ新宿つるかめクリニック婦人科医師。順天堂大医学部卒。同大産婦人科入局後、非常勤助教を経て現職。医学博士、日本産婦人科学会専門医、日本女性医学学会専門医。専門は更年期障害、女性のヘルスケア。

低用量ピルを使うとニキビが治るというのは本当なのか?

公開日: 更新日:

 ピルはニキビに効果があることを聞いた事がある方は多いでしょう。

 ニキビは毛穴の中に皮脂が溜まり、雑菌が増えることで起こります。男性ホルモンは皮脂を増やす作用がありニキビを悪化させますが、ピルには男性ホルモンを抑える働きがあります。塗り薬や抗菌薬の飲み薬でも治らない場合、ピルを希望して婦人科の門を叩く患者さんは少なくありません。

 ただ「女性なのに男性ホルモン?」と思いませんか。男性ホルモンは男性にだけ、女性ホルモンは女性にだけありそうです。

 しかし男性ホルモンと女性ホルモンは親戚のようなものです。女性ホルモンは体の中でコレステロールを材料にして作られますが、その途中の段階では一旦男性ホルモンができます。卵巣や脂肪細胞で男性ホルモンにアロマターゼという酵素が働くと、男性ホルモンは女性ホルモンに変換されます。

 このように男性ホルモンと女性ホルモンは切り離せないもので、女性にも男性ホルモンが存在します。男性ホルモンには筋肉を増強し、やる気や性欲をアップさせる効果もあり、女性にもいい影響を与えてくれます。しかし時にはニキビという困った問題を起こしてくるのです。

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