著者のコラム一覧
小川誠司仙台ARTクリニック副院長

1978年、兵庫県生まれ。2006年名古屋市立大学医学部を卒業。卒後研修終了後に慶應義塾大学産科婦人科学教室へ入局。2010年慶應義塾大学大学院へ進学。2014年慶應義塾大学産婦人科助教。2019年那須赤十字病院副部長。2020年仙台ARTクリニックに入職。2021年より現職。医学博士。日本産科婦人科学会専門医。

サプリを飲んでいますか? プレコンセプションケアという考え方

公開日: 更新日:

 みなさんは「プレコンセプションケア」という言葉をご存じでしょうか。欧米から広まり、現在は日本でもその重要性が唱えられてきています。プレコンセプションケアとは「妊娠する前から、元気な赤ちゃんを授かるために自分の生活や健康を見直していきましょう」という考え方です。

 「喫煙をやめる」、「過度な飲酒を控える」、「健康的な体重を維持する」といったことが妊娠を考える上で大事だということは容易に想像できると思います。しかし、実はそれだけでは足りていないのです。

 たとえば、ホウレンソウなどの野菜に多く含まれている葉酸は、神経管閉塞異常という赤ちゃんの病気の発症予防に効果があるとされています。欧米では小麦粉に葉酸を混ぜて販売するなど、食品に添加することで神経管閉鎖異常児の発症を減少させることに成功しています。しかし日本では増加傾向にあり、その数は実に米国の8倍にも及んでいるのです。

 食事からのみで葉酸を必要量摂取することはなかなか難しく、厚生労働省も通常の食事からの摂取に加え、栄養補助食品いわゆるサプリメントから1日400μgの摂取を推奨しています。バランスの良い食事をすることはもちろん大切ですが、サプリメントを上手に活用することも妊娠前から必要なのです。

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