著者のコラム一覧
清澤源弘自由が丘清澤眼科院長

1953年、長野県生まれ。東北大学医学部卒、同大学院修了。86年、仏原子力庁、翌年に米ペンシルベニア大学並びにウイリス眼科病院に留学。92年、東京医科歯科大眼科助教授。2005-2021年清澤眼科院長。2021年11月自由が丘清澤眼科を新たに開院。日本眼科学会専門医、日本眼科医会学術部委員、日本神経眼科学会名誉会員など。

ビタミンA不足は夜盲症、B1不足だと角膜や結膜に変化が起きる

公開日: 更新日:

 眼球乾燥症は単なるドライアイではなく、眼表面の病的変化です。私は研修医時代に、はしかにかかった子供が油断ちの食事制限をされて角膜穿孔に至ったという例を見た事があります。

 ルテインやゼアキサンチンは黄緑色野菜などに含まれる栄養素です。これがサプリメントとして黄斑変性の予防に推奨されています。網膜の中心部分は黄色い色素を多く持っていて、その維持にルテインなどが必要とされています。

 ビタミンB1(チアミン)不足は、目に角膜や結膜の変化を起こすことが知られています。ビタミンB1が極度に不足すると末梢神経障害や心不全が起きてしまい、全身の倦怠感、食欲不振、手足のしびれやむくみなどの症状も出ます。これが「脚気」で、ビタミンB1不足は胚芽を除いて精米した白米を食べるようになったことがその欠乏の歴史的な原因でした。

 そのことに気が付いた明治時代の日本陸軍は、脚気予防に副食代を支給しましたが、兵隊はその金をおかず購入には使わず家族への仕送りに使ったため、さらに多くの命が失われたといわれています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手