【アンチバイオグラム】感染症の治療に役立つ情報が分かる
同様にMRSAと呼ばれるメチシリンに耐性化した黄色ブドウ球菌の地域での検出率も、感染症の治療に大きな影響を与えます。
ちなみに、日本で示されている「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027)」では、2020年における黄色ブドウ球菌のメチシリン耐性率は50%、大腸菌のフルオロキノロン耐性率は35%とされており、2027年の目標値としてはそれぞれ20%、30%となっています。
また、入院患者さんの尿路感染を見てみると必ずしも大腸菌の割合が高いとは限らず、さまざまな細菌が原因菌となることが分かっています。これらにおいても、施設内でどのような細菌が原因となることが多いかについてのデータを知ることが、初期治療で非常に重要になるのです。