古谷彰子
著者のコラム一覧
古谷彰子愛国学園短期大学准教授

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

【グラノーラ】「健康的な朝食や間食」として注目される理由

公開日: 更新日:

 ラテン語で「種」を意味するグラノーラ。その歴史は19世紀初頭のアメリカに遡ります。温泉を経営していたジェームズ・ジャクソン博士が健康的な食事を提供したいと考え、オーツ麦と小麦粉を混ぜて焼き、乾燥させ粉々にしたグラノーラを開発したのです。その後、1960年代のヒッピームーブメントによってドライフルーツやナッツ、ハチミツなどを混ぜた現代に近いグラノーラの形になっていったそうです。

 グラノーラの健康効果は多岐にわたります。オーツ麦には食物繊維が豊富に含まれており、腸内の善玉菌の増殖を促進し、消化をサポートすることがわかっています。特にβ-グルカンという種類の水溶性食物繊維が血糖値の上昇を抑制し、コレステロールを低下させる効果や、心血管疾患のリスクを減少させる報告もあります。

 近年では、さまざまバリエーションが登場し、フルーツやナッツをふんだんに使ったフルーツグラノーラの健康効果が注目されています。18~37歳の健康な女性12人にフルーツグラノーラを食べてもらい、朝食前後のαアミラーゼ(多いほどストレスを感じている指標になる)の変化量を調べた実験では、フルーツグラノーラを食べた時のαアミラーゼの量が最も変化しづらかったことがわかりました。また、幸せを感じると分泌されるオキシトシンの濃度が高かったのもフルーツグラノーラという結果でした。

■関連キーワード

最新の健康記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

  2. 2
    悠仁さま「東大合格」の逆風になりかねない宮内庁“3年前の痛恨ミス”…トンボ論文の信頼性に影響も

    悠仁さま「東大合格」の逆風になりかねない宮内庁“3年前の痛恨ミス”…トンボ論文の信頼性に影響も

  3. 3
    焦る小池知事は都知事選「公務優先」もマユツバ…連日のしたたか演出で組織固めに没頭中

    焦る小池知事は都知事選「公務優先」もマユツバ…連日のしたたか演出で組織固めに没頭中

  4. 4
    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

  5. 5
    どうするドジャース? 佐々木朗希の獲得に暗雲…他29球団は怒り心頭、さらに膨らむ恨み憎しみ

    どうするドジャース? 佐々木朗希の獲得に暗雲…他29球団は怒り心頭、さらに膨らむ恨み憎しみ

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8
    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

  4. 9
    杉咲花「アンメット」大絶賛 次期フジ月10杉野遥亮「マウンテンドクター」への期待と不安要素

    杉咲花「アンメット」大絶賛 次期フジ月10杉野遥亮「マウンテンドクター」への期待と不安要素

  5. 10
    佐々木希、三田寛子…我慢したのは“サレ妻”だけでない!太川陽介、立川志らく“シタ妻”を許した男の矜持

    佐々木希、三田寛子…我慢したのは“サレ妻”だけでない!太川陽介、立川志らく“シタ妻”を許した男の矜持