著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

外食ばかりは体に悪いというのは本当か? 米専門誌で報告

公開日: 更新日:

 自宅で料理をせず外食ばかりしている食習慣は、食事バランスの偏りなど健康に悪いイメージを持たれている方も多いでしょう。たしかに、家庭外における食事は総カロリー、脂肪分、塩分の摂取が多く、野菜や果物類の摂取が少ないという研究も報告されています。

 そんな中、外食の頻度と死亡リスクの関連性を検討した研究論文が、米栄養士会誌に2021年2月18日付で掲載されました。

 この研究では、米国の国民健康栄養調査に登録されている3万5084人(平均43・5歳)が解析対象となりました。研究参加者に対してアンケート調査を行い、自宅以外で調理された食事の摂取頻度と死亡リスクの関連性が検討されています。なお、研究結果に影響を与えうる年齢、性別、社会経済的地位、肥満の度合いなどの因子について、統計的に補正を行い解析しています。

 中央値で7・8年にわたる追跡調査の結果、自宅以外で調理された食事をほとんど食べない(外食が週に1食未満)人と比べて、1日に2食以上の人では、死亡リスクが49%、統計的にも有意に増加しました。また、統計的に有意な差を認めないものの、1日に2食以上の人では、心臓病による死亡が18%、がんによる死亡が67%高い傾向にありました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に