デジタル社会どう目を守る(4)「認知症」とつながる目の衰え

公開日: 更新日:

 日本人がもっともなりたくない病気のトップは認知症といわれています(「認知症の予防に関する意識調査」2021年、太陽生命保険)。

 認知症予防のために食事睡眠に気をつけ、運動に励んでいる人は多いと思います。しかし、目の健康が認知症予防につながることは、あまり知られていません。実は、目(視覚)と認知症には深い関係があることがわかってきたのです。

「視覚障害が認知症のリスクを上げるという研究はこれまで数多く行われており、両者には関係があると考えられています。脳に入る情報の8~9割は目から入ります。目が悪くなると脳への情報も減り、認知機能の低下につながる可能性があるのです」

 加藤圭一・日本眼科医会副会長は視覚と認知症との関係をこう話します。

 奈良県で行われた大規模調査(「藤原京スタディ」2016年、奈良県立医科大学)では、視覚障害は認知症のリスクを約2倍高くするという結果が出されています。

 また、同じ調査で、白内障手術を受けて視力が改善した人は認知機能が下がりにくいとも報告されています(「PLOS ONE電子版」2018年)。つまり、白内障で視力が低下すると認知症になりやすくなるが、手術で視力が改善すると認知症リスクが減るというわけです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  2. 2

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  3. 3

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  4. 4

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  5. 5

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  1. 6

    大炎上中の維新「国保逃れ」を猪瀬直樹議員まさかの“絶賛” 政界関係者が激怒!

  2. 7

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  3. 8

    維新の「終わりの始まり」…自民批判できず党勢拡大も困難で薄れる存在意義 吉村&藤田の二頭政治いつまで?

  4. 9

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 10

    SKY-HI「未成年アイドルを深夜に呼び出し」報道の波紋 “芸能界を健全に”の崇高理念が完全ブーメラン