デジタル社会どう目を守る(3)「アイフレイル」を放置する危険
40歳は健康のターニングポイントといわれていますが、目のトラブルも40歳を過ぎたあたりから増えてきます。老眼の症状が出始めるのもこの頃からです。
日本眼科啓発会議が40~89歳を対象に行った調査(2021年)では、健康面で不自由を感じていることとして最も多かったのが目(視覚)で、ほぼ半数の47.7%の人が悩みを抱えていることがわかりました。
多くの人が気にする物忘れよりも、実際に悩んでいるのは目というわけです。
具体的には「小さな文字が読みにくい」「目が疲れやすい」「視力が低下している」といったもので、年齢を重ねると誰もが思い当たる悩みです。
こういった加齢に加えてストレスや環境などで目の働きが衰える状態を、最近では「アイフレイル」と呼んでいます。目の健康と病気の中間の状態に当たります。
「アイフレイルを年のせいだから仕方ないと放置していると症状が進み、場合によっては失明など深刻な事態になりかねません。アイフレイルのうちに対策をとることで目の健康寿命を延ばすことが可能です」