国税庁が国会議員に“納税手引書”を配布していた! 裏金は《「雑所得」で課税対象》と明記
税務調査に乗り出す可能性
「政治資金の残額を確定申告する習慣はなかったし、国税庁の説明文書はあくまで形式的なものだと思って気にしたことはありませんでした。言われてみれば、毎年、確定申告時期の前に配られていましたね」(自民党議員秘書)
国税庁から確定申告の必要性について説明が毎年あり、それが文書として残っている以上、議員側は「知らなかった」では済まされないはずだ。
同時に、懇切丁寧に納税手順を説明してきた当局としても、このまま裏金議員を見過ごせば沽券にかかわるのではないか。
「国税庁内部でも“悪質な裏金脱税は摘発すべきだ”という意見がある。議員の選挙区ごとにバラバラに告発されても地方の税務署では対応しきれないが、集団訴訟のような形で東京の国税局にまとめて持って来られたら、税務調査に乗り出す可能性は十分あります」(国税庁関係者)
毎日新聞が17、18日に実施した最新の世論調査では、問題のあった自民党議員を国税当局が「調査すべきだ」の回答が実に93%に上った。それでも調査に乗り出さなければ、国民の怒りと批判の声が国税当局に向かいそうだ。