大阪万博“引き抜き人事”に労組が抗議書提出の異常事態…府職員からは「通常業務さえままらない」の悲鳴
■「たまったもんじゃない!」
職場の現状について、府職員労組の小松康則執行委員長はこう話す。
「人員不足で通常業務さえままならないのに、万博関連業務に人員を割かれ、その補充もない。これから年度末で忙しくなる時期の異動だったので、現場からは『たまったもんじゃない』という声を聞きます。万博は数年前から決まっていたこと。ここにきて人事異動で現場を混乱させるのではなく、あらかじめ職員を補充しておくべきだったのではないでしょうか。今後も万博のための引き抜きが続くのではないか、と職員は戦々恐々としています」
府の総務部人事課は抗議書について「府としては万博の開幕が迫り、全庁を挙げて取り組む方針を掲げているため、このような人事異動になりました。今回の件に限らず、欠員に対しては前倒しで職員を採用し、非常勤職員や、臨時的任用などで対応するよう努めております」と日刊ゲンダイの取材に見解を示した。
万博にシャカリキで府の組織が回らなくなってしまうようでは、あまりにも本末転倒だ。