開幕まで2カ月も大阪万博ご難続き…入場券販売不振で“政敵”に泣きつき、海外パビリオン完成もわずか数カ国
「循環型社会の理念に逆行」と識者バッサリ
そもそも入場券が売れないのは、手続きの煩雑さだけが理由ではないだろう。
参加国が出展する海外パビリオンは「万博の華」だ。ところが、参加47カ国が自前で建てる「タイプA」の工事は遅れに遅れ、いまだ数カ国しか完成していない。
「工程表では、今年1月中旬に全ての海外パビリオンの工事が内装・展示を含めて完了していたはずが、今も絶賛工事中です。間もなく開幕まで2カ月。2~3月は戸建てやマンションの仕上げ工事が殺到する時期と重なり、職人不足も予想されます。10カ国を超す海外パビリオンが、外装の完成で済ませる『見切り発車』となりかねません。しかも会場の夢洲は軟弱地盤で難工事。総工費2350億円を投じて完成させても、わずか半年の会期後には全てのパビリオンをブッ壊すのです。『循環型社会を体現する』運営の理念にイベントそのものが逆行しています」(建築エコノミスト・森山高至氏)
万博なんて「やっている場合か!」という国民の意識との乖離こそが、販売不振の元凶である。
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大阪府は1月1日付で人事発令を行い、総務部や財務部、福祉部などから計8人の職員が、万博推進局と万博で賓客の接遇に関わる大阪儀典室に異動した。府庁職員からは「万博引き抜き」人事への不満の声が噴出! ●関連記事『【もっと読む】大阪万博“引き抜き人事”に労組が抗議書提出の異常事態…府職員からは「通常業務さえままらない」の悲鳴』で詳報している。