ついに八百長で告発のアギーレ 代表監督解任は時間の問題
サッカー日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)ら42人が15日、2011年のスペインリーグの八百長に関与した疑いで、同国検察庁に告発された。告発が受理されれば本格的な捜査が行われ、同監督は裁判所に証人喚問される。そして容疑が固まれば起訴され「被告」となる。
同監督の関与が疑われるのは11年5月のリーグ最終戦のレバンテ―サラゴサ戦。検察庁はアギーレ監督のサラゴサが八百長を仕掛け、2-1で勝ち2部降格を免れたとしている。試合前にサラゴサ会長から同監督の銀行口座に「ボーナス」の名目で約978万円が振り込まれ、その後、一部が引き出されレバンテ側に渡ったとされる。会長と監督、選手が八百長で合意した書類があると現地紙は報道している。
監督の召喚は来年2月以降といわれ、1月のアジア杯には影響しないというが、事態は極めて深刻だ。召喚は何度も行われるから、腰を据えて代表の指揮、指導はできない。「灰色」監督では選手の士気や監督への信頼感も揺らぐ。強化試合を組むにも外国に拒否されるケースも出てくる。ファンやスポンサーも離れ、薬物にも八百長にも無縁という日本サッカーのクリーンさも失われる。
決着がつくまでには数年かかるともいわれ、その間、「疑惑監督」をそのままにしておくマイナスは計り知れない。有罪となれば1~6年間の資格停止となる。代表監督が八百長で告発されるのは前代未聞。サッカー協会は決断の時期を迎えた。