「役割が全く見えない」日本ゴルフ協会の新体制に疑問の声
1994年、オークモントCCの全米オープンを取材に行ったときのことを思い出す。開催コースのすぐ近くをフリーウエーが通っていて、その近くには出口がないので、かなり行ってから一般道を戻ってこなければならなかった。ところが、試合のときはコースのすぐ横に臨時の出口が設けられていた。全米オープンは国を挙げて開催されているのだということを実感した。
アメリカのゴルフ雑誌が「世界の4大競技の中で一番欲しいタイトルは?」というアンケートを欧米の選手に取ったことがある。それによると全米オープンがダントツで、続いて全英オープン、日本で人気のあるマスターズは3位であった。
それなのに「米ツアーに専念したい」といって、アメリカで戦っている松山英樹と石川遼は2年続けて日本オープンに出場していない。今の若者には日本オープンは特別の試合ではなくなってしまっているのだ。
もともと、日本オープンはもっと早い時期に開催されていたのを10月に変更したのは、欧米の選手も出場できるようにするためであった。ジャック・ニクラスにも出場を働きかけたことがあったのだが、ついに首をタテに振ってくれなかった。2グリーンのコースで開催しているからだといわれている。