W杯出場に視界良好 ハリル監督はタイ戦前から余裕ムード
ロシアW杯アジア最終予選B組で2位の日本代表(4勝1分け1敗。10得点・5失点)は28日、6位のタイ代表(1分け5敗。3得点・15失点)と対戦する(午後7時35分開始)。
B組首位のサウジアラビアは5位のイラクと、3位のオーストラリアは4位のUAEと対戦(いずれも28日夜開始)。日本はタイ相手に大量点をゲットして勝利すれば、サウジアラビア―イラク戦の結果によっては首位に躍り出る。
27日夕方の前日公式会見でハリルホジッチ監督は、「タイ戦は気の緩みが命取り」と言いながらも「試合の行方は楽観視している。勝ってわれわれの新たな野心を示したい」と余裕のコメントだ。
「ハリル体制下の日本代表は《第3クール》に入っており、チームは順調にレベルアップしています」とサッカーダイジェスト誌元編集長の六川亨氏がこう解説する。
「日本サッカー協会は2014年のブラジルW杯が終わった後、代表監督にロシアW杯まで4段階のノルマを課した。まずは前任者アギーレが《選手の見極め》を行い、15年3月に就任した現監督ハリルはW杯2次予選中に《試行錯誤しながら選手を選んで勝つ》ことを、第3クールに位置付けられた最終予選は《内容よりも勝利にこだわり、併せてチームを熟成させる》を求められた。昨年9月スタートの最終予選前半戦では当時23歳の川崎MF大島、同20歳のG大阪MF井手口といった若手を抜擢したが、先のUAE戦からの後半戦には経験豊富なG大阪のMF今野とMF倉田、FC東京のMF高萩をチョイス。今野はボランチにサイドやDFもこなし、倉田もボランチにトップ下、サイドアタッカーとポリバレントな選手。高萩は身長183センチでフィジカル能力が高く、ボランチの位置から攻撃を組み立てる能力も十分にある。この3人に共通するのは《カウンター攻撃に力を発揮する》です。今野、高萩がタイ戦を離脱したのは想定外だったが、指揮官はロシアW杯の本大会を視野に入れ、着々とチームづくりを進めている」