日本ゴルフ界のトップにビジネスセンスはあるのか?
今年1月に米女子ツアー(LPGA)のマイク・ワン会長が突然辞任。その1カ月後の2月17日に全米ゴルフ協会(USGA)の新CEO(最高経営責任者)に就任するとの発表があり、世界中のゴルフ関係者を驚かせた。
ワン氏は世界的なゴルフメーカーのマーケティング担当を経て、2010年にLPGAトップに就任。45歳の若さだった。
当時のLPGAはスポンサーが激減しており、09年は24試合、賞金総額4100万ドル(約42億円)にまで落ち込むどん底状態だった。しかしワン会長が強いリーダーシップを発揮し、「マーケティングを強化する」のスローガンを掲げてバハマ、英国、フランス、韓国などの有名企業と提携し、世界中にツアーを拡大していった。21年は34試合、賞金総額7600万ドル(約79億円)にまで拡大し、ツアービジネスを成功させた。
「スポーツ界で最も偉大なコミッショナーの一人」との評価があっただけに、突然の辞任を惜しむ声が多かった。
だがワン氏は、「私はやるべきことはやった。今のLPGAは強固な基盤が出来ているので、安心して後進にまかせられる」と語っている。