永峯は首位発進 川奈「17番」で女子プロのレベルがわかる
【フジサンケイレディス】
かつて尾崎将司によって数々のドラマが生まれた川奈は、2005年から女子プロの舞台となった。ゴルフファンにお馴染みの名物17番(172ヤード・パー3)で、今年はどんなドラマが見られるか。
ここは海を背に打ち上げるホールでティーグラウンドからグリーン面は見えない。小さな砲台グリーンに乗せなければ打ち上げの難しいアプローチが要求される。19年大会では、まだ無名だった渋野日向子がグリーン下からのアプローチが寄らず入らずのダブルボギー。優勝した申ジエに2打差の2位に終わった。
大会コースが富士桜CCから変わってから数年間は、「17番は難し過ぎると多くの選手がこぼしていた。近年の記録を見ても、最終日は13年から6年間は18ホールのうち、難易度が最も高い(19年は5番目、昨年はコロナで中止)。それでもここ数年は高い球が打てるユーティリティー(UT)の進化と女子プロのレベルが上がったことで、グチや文句は聞かれなくなった」(ツアー関係者)。
最終日のピン位置は毎年決まっている。手前から7ヤード、右から4ヤード。川奈をよく知る石井明義プロによれば、「通常は左からの西風が多く、6番アイアンか4番UTなどでフェードボールを打ち、ピンの左手前につけたいところ。だが、グリーンの左右や手前に落としたくないのでどうしてもグリーンをオーバーするか、乗っても奥からのパットが残る。強い風が吹くとクラブ選択に迷いが生じ、パーセーブが非常に難しくなる」という。
ファンにしてみれば、強い風が吹いた方がおもしろいのだが……。
ちなみに初日、6アンダーで単独首位に立ったのは18年覇者の永峰咲希(25)。2打差の3位タイには、2年前に17番のボギーで優勝争いから脱落した吉本ひかる(22)がつけている。