スポーツ界のトレンドに逆行 マスターズがMLBのような試合時短に取り組まない理由
連夜のマスターズ観戦で寝不足になった向きも多いだろう。今年は2日目、3日目とも荒天のためサスペンデッドになって進行が大幅に遅れた。ただでさえゴルフは4日間72ホールの長丁場なだけに、例年より試合が長く感じられた。
いま、世界のスポーツ界はファンを飽きさせないために試合時間の短縮がトレンドになっており、マスターズは後れを取っているように感じる。例えば、エンゼルスの二刀流・大谷翔平が史上初めて投打でピッチクロック違反を取られたのは米国でもちょっとした話題になった。MLBが試合時間を短くするために今年から導入した新ルールだ。
ゴルフ界も時短に向けて、さまざまな取り組みは行っている。他のスポーツと違い、ゴルフはプレー時間がかかるため、敬遠されてゴルフ人口が減っているからだ。
USGAとR&Aはプレー時間を早めるためにボール捜しは5分から3分へ、ドロップする際は肩からひざの高さへ、ホールに近くても準備できたプレーヤーが先に打ってもいい、などルールを改正してプレーファストを推奨している。さらに1ラウンド18ホールではなく、9ホールプレーも広めている。