目・耳・鼻
-
補聴器の調整には数値の客観的評価と「専属トレーナー」が必須
最近はこの連載を読んでくださっている方から私宛てに「補聴器を買ったはいいけどよく聞こえない。どうしていいか分からない」といったお電話をいただくことが増えました。 その場合にお伝えしていることは、補聴器の調整には2方面のサポー...
-
歯周病発見アプリの精度と課題 東北大とドコモが共同開発
歯周病は、20代で約6割、40代で約7割、60代で約7.5割の人に見られ、高齢社会に伴い、今後ますます増加すると考えられている。一方、40歳から70歳までを対象とした歯周病検診の受診率は全国で約5%と推定されており、重症化してから歯...
-
本当に聞こえていますか? 耳年齢チェックのウェブサイトに注目
「子どもたちが聞こえると言っている『20代』の音が、私には聞こえない」 あるTwitterの投稿をきっかけに、一気に話題となったのが、「耳年齢」を手軽に調べられるパナソニック補聴器のウェブサイトです。 10段階の周波数...
-
コロナが落ち着いた今が好機 中高年は浮かれる前に眼科検診を
新型コロナ第5波が収束に向かう今は梅雨の晴れ間と同じ。第6波前の静けさに過ぎない。 だからこそ久々に羽を伸ばして“酒を飲みたい”“ゴルフをしたい”“旅行に行きたい”という気持ちはわかるが、中高年はその前にやることがある。検診...
-
「音が聞こえること」と「言葉が聞こえること」はまったく違う
よくお客さまから「音は聞こえるけど、言葉として聞き取れない」と言われることがあります。実は音が聞こえることと、言葉が聞き取れることは、まったく異なる状態なのです。 聴力に問題があるかどうかは、ヘッドホンを装着し、聞き取れる最...
-
眼科医が警鐘 コロナだから「ちょっと様子見」は失明の危機…死ぬまで健康な目で生きるために
長引くコロナ禍。感染が怖くて通常診療の病院に行けない人は多いだろう。しかし、放っておくと重症化し手遅れになる病気はさまざまある。特に目の病気は命の危機に直結しないため後回しにされがちだが、「かじわらアイ・ケア・クリニック」の梶原一人...
-
「補聴器をつけても聞こえづらい」は調整の不十分が原因
ある日、うちの新入社員が、お客さまからこんな話を聞いたと話してくれました。 そのお客さまは高齢の女性で、補聴器をなくされたそう。そこで新しく買い直すために店に来られたのですが、一方で、同じく補聴器をなくした友達は、高額だから...
-
聞こえない期間が長いほど補聴器に慣れるまで時間がかかる
健康診断で所見ありと診断され補聴器の相談に来られる方がよくいます。 通常、健康診断で測る音域(音の高さ)は、時報の音程度の1000ヘルツから、鳥の鳴き声程度の高音域である4000ヘルツ。音量(音の大きさ)は、30デシベルとち...
-
補聴器をしたままお風呂に…という連絡に思わず「やった!」
「何歳ぐらいから補聴器をつけたらいいのでしょうか?」 こんな質問をよく受けます。私の答えは「聞こえづらさを感じたら耳鼻咽喉科の補聴器相談医か、認定補聴器技能者のいる補聴器販売店に相談してみてください。そしてぜひ補聴器をつけた生...
-
コロナ禍の新生活が「難聴」のリスクを高める 30~40代で聞こえづらくなる人も
本紙毎週月曜発売号の連載「認知症を予防する補聴器のすべて」でも紹介している通り、難聴は認知症のリスクをかなり上げる。慶応義塾大学病院耳鼻咽喉科の神崎晶医師に話を聞いた。 「難聴に関しては、早ければ30代後半や40代前半から始ま...
-
控除を受けるためのキーワードは「補聴器相談医」と「認定補聴器技能者」
みなさんは、補聴器が医療費控除の対象になることをご存じでしょうか? 医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額以上だった場合、確定申告により所得税の一部のお金が戻ってくる制度です。 しかし補聴器の場合、かつては医療費控除...
-
白内障治療の最前線 眼鏡がほぼ不要になる「眼内レンズ」が登場
白内障は、患者の9割が65歳以上だ。加齢でリスクが高くなるため、だれでもなる可能性はある。世界トップレベルの白内障手術を行う東京歯科大学水道橋病院眼科のビッセン宮島弘子教授に、白内障治療について聞いた。 白内障は、カメラのレ...
-
集音器は音を大きくするだけ…補聴器の代わりにはならない
「聞こえづらいから集音器を使っている」という話を聞くことがあります。また、値段が手頃だからと通販で集音器を購入して後悔し、中にはこの集音器が補聴器だと思い込み、難聴の克服を諦めたという話も……。 補聴器はその人の聴力に合わせ、...
-
小林幸子さん網膜剥離を振り返る 医師に「失明しますよ」と言われ頭が真っ白に…
これはね、もう本当に突然! 「網膜剥離」なんてビックリしました。 私、自分で言うのも何ですけど丈夫で元気なんです。何しろ検査が大好きなの。いわゆる検査フェチ(笑い)。心配性なんですかね。病気が怖いから検査専門の病院にしょっち...
-
会話が聞こえるようになって笑いのある人生を取り戻せた
訪問診療医からの紹介で、76歳の男性Kさんから相談を受けました。 Kさんはタクシーの運転手をされていたのですが、65歳のときに隣に迫るトラックの音が聞こえなくなったことで仕事を引退。ですが病院で検査を受けることもなく、70歳...
-
なんともなかった太陽の光がまぶしく感じるのは病気?
これまで気にも留めなかった光量の日差しや、室内の蛍光灯などの光にまぶしさを覚える状態を「羞明」と呼びます。まぶしさだけでなく、不快感や目の痛みを伴うこともあります。 原因は4つ考えられます。①目の奥に入ってくる光が多くなる②...
-
「補聴器を買えばOK」「つければ聞こえづらさ改善」は間違い
難聴の方の補聴器選びをお手伝いしている中で、よく感じるのは「補聴器を買えば万事OK」「つけ始めたら、聞こえづらさがすぐ改善する」と考えている人が多いということ。 68歳で「うぐいす補聴器」を訪れた男性もそうでした。65歳の時...
-
次世代遠近両用メガネ「タッチフォーカス」ワンタッチで切り替え
「手元を見るたびに老眼鏡にかけ直すのは面倒」 「遠近両用だが、近方を見るときの下目遣いのしぐさに老いを感じる」 メガネをかけている人なら、これらのわずらわしさは誰もが実感していることだろう。メガネは視力を矯正する身近な医...
-
初めての補聴器選び どんな場所で不便を感じているか考える
初めて補聴器を選ぶときは、自分の普段の生活様式を考え、どのタイプが使いやすいかを検討することが必要です。 まず、補聴器といってもさまざまな形があります。現在の主流は大きく分けて2つ。耳に掛ける「耳掛け型」と、耳の穴に入れる「...
-
難聴は認知症の最大の危険因子…軽度でも発症率が2倍高い
認知症の危険因子として近年、注目を集めているのが難聴です。 2020年、世界5大医学雑誌の一つである「ランセット」にこんな論文が掲載されました。それは、認知症の40%は予防可能な要因であるというもの。 予防可能な要因...
-
ブルーベリーが目の健康に良いのは本当か どんな効果がある?
ブルーベリーといえば「目に良い」というイメージがありますが、それは青紫色の成分「アントシアニン」に関係しています。アントシアニンはポリフェノールの一種で、目の網膜に入っているタンパク質「ロドプシン」の再合成を促すといわれています。こ...
-
視界の中に砂嵐のようなちらつきがあって集中できない…
【Q】20歳の男子学生です。小学生のころから、いつも視界の中に砂嵐のような“ちらつき”があって勉強に集中できません。最近、「ビジュアルスノウ症候群」とか「視界砂嵐症候群」と呼ばれる病気を知りました。診断方法や治療法を教えてください。 ...
-
うつ病になると世界が違って見えるって本当でしょうか?
【Q】女子プロテニスプレイヤーの大坂なおみさんが「うつ病」を告白しました。それで思い出したのですが、以前、「うつの人は世界がばやけて灰色で暗く見える」と聞いたことがあります。本当でしょうか? うつ病になると目の機能に変化が出るというこ...
-
薬剤性眼瞼けいれんにご用心 まぶたのピクピクから始まり…
新型コロナの影響で気持ちがふさぐなど、心が不安定になっている人も少なくないのではないか。だからこそ知っておくべき目の病気がある。睡眠薬、向精神薬、抗うつ薬、抗不安薬などの神経系に働く薬の服用で発症することがある「薬剤性眼瞼(がんけん...
-
ドライアイを改善する涙に近い目薬は速やかに使い切る
パソコンやスマホが当たり前の時代になり、眼精疲労に悩んでいる人も多いでしょう。いわゆる疲れ目の原因のひとつとして「ドライアイ」が挙げられます。ドライアイはさまざまな要因で涙の分泌量が少なくなったり、涙が乾きやすい状態になったりするこ...
-
耳がものすごく痛い…どんな病気が考えられるでしょうか?
一口に「耳が痛い」と言っても、「お腹が痛い」と言うのと同じで、原因がたくさんあります。なぜなら耳には、顔面神経や三叉神経、迷走神経、舌咽神経といったたくさんの神経がつながってネットワークを形成しているからです。 最も一般的な...
-
目が違う?犬は可愛いのに狼はそう思えないのはどうしてか
【Q】狼は犬の祖先と言われていますが、犬には豊かな表情があるのに、狼は無表情で冷徹なイメージがあります。理由は何ですか? 【A】確かに犬は喜怒哀楽の表情があるようです。愛犬家団体の雑誌「JKCガゼット」に動物学者の今泉忠明氏の「...
-
米国名門大教授が指摘「Zoom疲れ」の4つの原因と対策
【Q】新型コロナ感染症対策で「テレワーク」するようになってやたらと疲れるようになりました。何が原因でしょうか? 【A】同様の質問を最近、当院の患者さんから聞かれました。調べてみると米国の名門大学「スタンフォード大学」のバーチャル...
-
活動弁士の片岡一郎さん網膜剥離になって「厄年の意味を実感」
左目にちょっと大きめの飛蚊症があるなあと思っていたらアッという間に症状が悪化して、4~5日後、大学病院を受診したら「即入院、翌朝手術!」となりました。剥離の度合いが大きかったため、手術はしたけれど完治はせず、左目の内側の一部は欠けて...
-
ワイン好きは白内障になりにくい? 米国眼科学会誌に論文掲載
お酒好きにちょっぴりうれしい話だ。お酒が白内障の発症を遅らせるかもしれない、というのだ。白内障とは、目の中のレンズに当たる水晶体が濁って見えにくくなる病気のこと。原因の多くは加齢によるもので、日本人の白内障を発症する確率は60代70...