見た目で買った面白読本
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歴史的な詩集を完全復刻
帯に「父と娘のささやかな日々。1960年に昭森社より刊行された、歴史的な詩集を完全復刻」とある。 戦中派の詩人・黒田三郎。自身が結核で入退院を繰り返すうち、妻も罹患し入院。突如、父子家庭とな…
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創造神としての意気込みと覚悟
「スーパーリアルな模型」で現実世界を作り出す作家登場。帯には「情景師」とある。ジオラマ作家にして、カメラマン、執筆者、イラストレーターを兼ねる多才ぶり。ウルトラマンから宮崎駿まで、特撮モノやアニメの影…
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一度見たら忘れなれない“面構え”
台所でおなじみアルミ箔にも「消費期限」があり鮮度が肝心とのこと。製造から1年で使い切るべし。また、光沢面が表、艶消し面が裏だと思うとさにあらず、機能的な差はない。製造過程で、2枚のアルミの板を重ねロ…
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素朴な作りの丁寧な仕事
現代のユトリロともいわれるフランスの画家、ロベール・クートラス(1930~1985)。没後30周年の今年、東京・渋谷、松濤美術館での回顧展に合わせ出版された画集である。 本書はグアッシュ(画…
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グレーの本文に“毒”が冴える
梅雨まっただ中、ふと見上げれば灰色の雲が頭上一面を覆う。加えて拙宅は「大規模修繕工事」中、建物全体がスクリーン状の布で包まれ、昼間でさえ黄昏時のような、薄暗い自室にて本稿を書いている。 19…
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「遊びとムダ」がうらやましい
オムニバス書籍「GATEWAY」が創刊された。一折16ページにつき、1ユニット。各賞受賞/新進気鋭のデザイナーや写真家、エッセイスト、イラストレーターなどの作品を掲載。「人選と組み合わせ」に編集者の…
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ベンツと最新印刷技術との「出合い」
漆器の装飾技法のひとつに「蒔絵」がある。漆器の表面に漆で絵柄を描き、乾かぬうちに金粉や銀粉を「蒔く」。漆が乾いたところで金銀の粉を払うと、絵柄が浮かび上がる。 本書のカバーは、アルミ箔と見ま…
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裏返る「大問題」
「哲学」の2文字が店頭でひときわ目立つ。本書のほか「物理」「宇宙」「数学」「倫理」がある。人類を悩ませてきた「大問題」に専門家が答える翻訳もののシリーズだ。 通常のカバーとはだいぶ勝手が違う。…
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抑制の効いたしゃれたデザイン
「科学読み物」「ポピュラー・サイエンス物」の装丁は難しいといわれる。このジャンルで見るべき本はないかと物色中、本書に出合う。 カバーは真っ白なエンボス(くぼみ)加工紙。その上にポップな赤インキ…
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不良品を装う、一点ものの「モノ凄さ」
「シンガポール製/本書はハンド・メイドで仕上げを施されており、背表紙に電子部品が埋め込まれ(略)また、ページの不揃いなどはすべて意図されたデザインであり、不良品ではありません」 部数限定。創刊…
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圧巻のモノクロ写真に、呆然とたたずむ
全352ページ中、28ページのモノクロ写真に魅せられ思わず手に取りレジに向かった。 タイトルや外見から内容は分からない。だが、オヤなんだろうと引き込まれ、帯の「旅行記の系譜に……」というコピ…
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細工は流々、日本全国「市」ガイド
表紙が見えるよう、本棚にディスプレーすることを「面陳」と呼ぶ。偶然立ち寄った書店の壁面が本書で埋め尽くされ、思わず手に取りしばし見入る。 「朝市から縁起物の市まで日本各地の『市』ガイド」。春夏…
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下心いっぱいの「トーク」本
蛍光イエローのカバー用紙にスミ1色の極太英文ロゴ、その上を手書き風・蛍光ピンクの極細タイトルが躍る。黄緑色の帯にも、ピンクとグリーンの蛍光インキの文字がビッシリ。どう見ても「気取ってお澄まし」のデザ…
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デジタルが支える、レトロな「味」
実験映画の上映組織[+](プラス)のドキュメント集。付属のDVDには4作品を収録。判型はA4より一回り小さく、44ページ。書籍というよりも、パンフレットに近い。 透明な袋に封入され、店頭で中…
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冗舌な風景を支える、無口なデザイン
あらかじめデザインされた空と大地、とは言い過ぎか。ウユニ塩湖。南米ボリビア、標高3700メートルにある塩の平原。刻々と変化する風景の写真47枚を厳選・収録する。誤解なきよう、自然現象そのままの写真集…
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冒険心満載の“オトナ”の雑誌
ハードカバー・角背・クロス装の「大人の雑誌」をご紹介する。 年4回発行。手元の第4号の特集は「熊野」。これまでも「根室」「博多」「陸前高田」と、地域を切り口に「読者目線」の特集が組まれ、その…
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まず手を洗い、正座して深呼吸
かねて話題の書。品切れが続いていた。時期が良かったせいか、ネット書店を通して入手、やっと実物に触ることができた。 中央インド出身、ゴンド民族の3人のアーティストによる美術書。木に宿る精霊の物…
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春、かそけきものの声を聞く
暖かい日差しに身を委ねボンヤリ、心の銀幕を行き来する由なし事を眺める。本書はそんな「かそけき季節」におすすめの一冊。 「写訳 春と修羅」。宮沢賢治・作「春と修羅」をはじめ4編の詩を収める。前書…
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「タブロイド」は「小さくてスゴイ」
「持ち重りがする」という表現がある。本書の場合はその反対だ。見た目の予想を裏切るように、拍子抜けするぐらい軽い。秘密は本文用紙にある。ザックリとした肌触りの嵩高中質紙「アドニスラフW」と、新聞紙そっく…