本で読み解くNEWSの深層
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改正NTT法
去る3月の閣議でいつのまにか決定されたのが、国民の財産を預かるNTTをめぐる改正NTT法だ。大手マスコミが報じないこの重大案件の中身は? ◇ 「NTT法廃止で日本は滅ぶ」深田萌絵著 …
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少子化ニッポンの移民論
少子化の流れが止まらない。出生率の劇的向上は望めないとなれば、やはり手段は移民か? ◇ ◇ ◇ 「ニューカマーの世代交代」樋口直人、稲葉奈々子編著 しばらく前、経済紙で移…
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クィア
LGBTに加わったQは「クィア」のこと。近ごろ目につくクィアってなんだ? ◇ ◇ ◇ 「クィアの民俗学」辻本侑生、島村恭則ほか著 一見地味な学術書の体裁だが、中身は面白い…
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ポピュリズム
アメリカでは「もしトラ」が現実になると危惧されている。またしてもポピュリズムの時代か!? ◇ 「暴力とポピュリズムのアメリカ史」中野博文著 副題に「ミリシアがもたらす分断」とあ…
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グローバル・サウスの光と影
かつては「開発途上国」と呼ばれたグローバル・サウスが、いまや世界の未来を先導している。 ◇ 「インド グローバル・サウスの超大国」近藤正規著 一体いつのまに? と思う人もいるだ…
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戦争はなくならないのか
「イスラエル軍元兵士が語る非戦論」ダニー・ネフセタイ著 永尾俊彦構成 イスラム組織ハマスへの報復攻撃という名目で民間人攻撃をも辞さないイスラエル軍。おかげで世界中から非難を受け、支持を表明した…
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働くニッポン
「日経平均、史上最高値を更新」などとニュースが騒ごうと、末端の働き手たちの仕事は変わらない……。 「副業おじさん」若月澪子著 「ギグワーク」とは企業などに属さず、単発や短期の非正規や副業で…
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劣化するニッポン
自民党内派閥の裏金問題をはじめ、日本社会の劣化を示す深刻な兆候。いまや放置できない危機が迫っている。 ◇ 「自壊する『日本』の構造」長谷川雄一ほか編 日本の社会は劣化を飛び越えて…
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狂騒の資本主義
相変わらず縮まらない格差。インフレ基調に転じた資本主義の行く末が心配だ。 ◇ ◇ ◇ 「資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか」ナンシー・フレイザー著 江口泰子訳 いまや…
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民主主義危機一髪!
世界を覆う専制政治の嵐。はたして民主主義は持ちこたえるのか。 ◇ 「民主主義を装う権威主義」東島雅昌著 なにより題名が目を引く。自称「民主主義国」の独裁制・専制政治の国は少なくな…
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働き方と人間
働き方改革といわれながら世は旧態依然。しかし、ちょっと視点を変えると意外な働き方が見えてくる。 「ルポ 出稼ぎ日本人風俗嬢」松岡かすみ著 いまやGDPでもドイツに抜かれて4位転落のニッ…
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経済のナゾ
デフレは脱却したはずなのに実感がない。ふと立ち止まって考える経済のナゾ。 ◇ ◇ ◇ 「中流危機」NHKスペシャル取材班著 いまの若手社員はいざ知らず、かつて「1億総中流…
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ジェンダーの壁
生物学的な性とは違う「社会的な性別役割」がジェンダー。若者世代にはなじみの概念だ。 ◇ 「ジェンダー格差」牧野百恵著 当初は「失われた10年」だったものが20年になり、30年にな…
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リベラル受難
政治における「失われた30年」は保守化の時代。リベラル嫌悪が若者にまで広まった時代だ。 ◇ ◇ ◇ 「ルポ リベラル嫌い」津阪直樹著 戦後の西ヨーロッパで現在ほど独裁的・…
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生成AI登場
登場から、あっという間に身近になってきた生成AI。それって一体なに? 「生成AI 『ChatGPT』を支える技術はどのようにビジネスを変え、人間の創造性を揺るがすのか?」小林雅一著 長…
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香港わが愛
「香港人に希望はあるか」羅冠聡著 串山大訳 2014年の「雨傘運動」以来、香港民主化闘争の最前線に立ってきた著者。一時は香港史上で最年少の立法会議員(国会議員に相当)に選ばれたものの、中国から…
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駅伝ニッポン
正月の風物詩といえば初詣と箱根駅伝。100回大会でさらに盛り上がりそうだ。 ◇ ◇ ◇ 「箱根駅伝 100年史」工藤隆一著 そもそも大学生の関東大会に過ぎないはずなのに、…
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アベ神話解体
安倍元首相の回顧録出版で始まった神話化が、安倍派の裏金問題でガラガラと崩れ始めている。 ◇ 「安倍晋三 VS.日刊ゲンダイ」小塚かおる著 小泉政権の官房長官時代から安倍は露骨にマ…
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「エネルギー危機の深層」原田大輔著
エネルギー問題や食料自給率の低さの驚くべき実態など、ニッポンを取り巻く危機は一筋縄ではいかない。 ◇ 「エネルギー危機の深層」原田大輔著 ロシアのウクライナ侵攻でロシア産天然ガス…
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戦争と経済
戦争にはカネがいる。こんな当たり前の話がいまこそ重要だ。 ◇ ◇ ◇ 「戦争と財政の世界史」玉木俊明著 日露戦争は当時の日銀副総裁・高橋是清らが外国で債券を調達し、国債を…