紀州のドン・ファンと元妻 最期の5カ月の真実
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<41>噛み合わない新婚生活 埋めがたいジェネレーションギャップ
2018年の2月8日、野崎幸助さんと早貴被告は田辺市役所に婚姻届を提出した。だが、その翌朝に帰京した新妻は、3月が終わっても田辺に姿を現さなかった。「仕事の整理のため」と言っていたが、これもウソだっ…
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<40>入籍した戸籍謄本を近所に配布したドン・ファンに早貴被告は絶句
早貴被告は入籍後すぐに東京に向かったので、翌日の「紀伊民報」に2人の結婚の記事というか告知が掲載されたことを知らなかった。 「ほら、記事が載っているよ」 野崎幸助さんがうれしそうに新聞…
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<39>「結婚式をするぐらいなら離婚する」早貴被告は断固として拒否した
2018年2月8日、野崎幸助さんと早貴被告は入籍した。これは私にとっても、アプリコの従業員にとっても、青天の霹靂というべき驚きの事態だった。55歳もの年齢差がある上に、あまりに唐突だったのだ。 …
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<38>ドン・ファン愛人の菜々ちゃんが「1日3回」の技を説明し始めた
「社長、おめでとう。やっと結婚できたんやね。良かった、良かった」 野崎幸助さんと菜々ちゃんがリビングのソファに並んで座り、それをテレビカメラが狙った。ドン・ファンの膝の上には愛犬イブがおとなし…
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<37>「結婚おめでとう」に無言だった早貴被告、テレビのカメラマンに舌打ち
入籍の翌朝、早貴被告は東京に帰る予定になっていて、家政婦の大下さん(仮名)と2人でアプリコまで歩いてきた。野崎幸助さんの自宅からは、ゆっくり歩いても3分ほどである。その駐車場で早朝にドン・ファンが乗…
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<36>早貴被告の両親への挨拶もなし…電光石火の入籍に上機嫌だった
野崎幸助さんが早貴被告と入籍した次の日、朝早くにアプリコに行くと従業員はおらず、スーツ姿の社長が1人で机に新聞を広げていた。 「おはようございます。社長、おめでとうございます」 「うん。…
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<35>ドン・ファンと早貴被告の婚姻届提出には誰もが驚いた
2018年2月8日、私はアプリコの番頭格マコやんが運転するトラックで田辺を目指していた。 「社長は元気?」 「最近顔を合わしてないんや。ワシも勝浦や串本のスナックを回っていたから時間が合…
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<34>アプリコ番頭格のマコやんと大阪・八尾で合流 酒を積んで田辺へ
2018年2月8日の朝、私は大阪のJR八尾駅に着いた。商店街があるわけでもない小さなローカル駅。私はキャリーバッグを引き、朝からやっている喫茶店に入ってコーヒーを頼んだ。 この日は夜から東京…
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<33>早貴被告からの返答「どうして私が別れなければならないんですか」
2018年1月になって、マコやんから連絡が来た。野崎幸助さんの電話に早貴被告が出なくなったというのだ。 「いつものパターンやな。きっと社長から逃げたくなったんじゃないかな。社長が『吉田さんに聞…
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<32>早貴被告は「兄を幸せにしてくれますか?」の問いに曖昧にほほ笑んだ
私と早貴被告とHさんの3人は、野崎幸助さんをホテルの部屋の前まで見送ってから、ロビー階の喫茶店でお茶をすることになった。 「緊張したでしょ。大丈夫だからね」 運ばれてきたコーヒーを前に…
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<31>早貴被告の「看護師のお姉さんと2人暮らし」に違和感
早貴被告が住んでいた「抜弁天」は歌舞伎町まで徒歩15分程度という場所で、地下鉄が通って道路も新しくなり、すっかり便利になった。仕事でも移動は自家用車の私は、新宿方向から飯田橋方面や早稲田方面に向かう…
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<30>早貴被告は会話の輪に加わらずひたすらタブレットでゲーム
野崎幸助さんの妹のHさんは、趣味の登山で滑落して骨折し、杖をつきながら歩いていた。 「そりゃあ大変でしたね」 「娘からは無理をするなって怒られてね」 Hさんの旦那さんはすでに亡く…
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<29>2017年12月、ドン・ファンから六本木のホテルに呼び出され早貴被告とも再会
「今晩、お時間ありますか? 午後5時ごろに六本木のホテルに来て欲しいんやけど」 須藤早貴被告が初めて田辺に行ってから10日ほど後の火曜日、2017年12月19日の昼前のことだった。東京に来てい…
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<28>「写真はNGです」早貴被告は構えるカメラに舌打ちした
2017年12月10日、須藤早貴被告は1人で野崎幸助さんに会いに来た。和歌山県田辺市にあるドン・ファンの自宅のリビングでは、番頭役のマコやんが甲斐甲斐しくワインやビールなどをテーブルに並べたり、お寿…
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<27>ブランド品で身を固めていた早貴被告 ドン・ファンとは背が釣り合わない
野崎幸助さんと初めて会った時の須藤早貴被告は、21歳の若い娘らしく、シャネルのバッグやグッチなどのブランド品で身を固めていた。10センチもあろうかと思うようなピンヒールを履いていたから、身長160セ…
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<26>ドン・ファンは初めて会う須藤早貴被告を南紀白浜空港で自ら出迎え
2017年12月10日、須藤早貴被告は1人で野崎幸助さんのところにやってきた。 私はその数日前から、週刊現代の仕事で野崎幸助さんを取材していた。テーマは「ドン・ファンと愛人」で、彼が実際に愛…
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<25>「女性を紹介します」江戸川区の男性から届いたファンレター
1冊目のドン・ファン本が話題になると、野崎幸助さんの元には全国からファンレターが届くようになった。そのほとんどは50歳を越えた相手からだ。20代半ばの女性が好みのドン・ファンは、「なんでワシがオバは…
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<24>性格よりも「ボディー」紀州のドン・ファンは紹介料10万円の交際クラブも利用
野崎幸助さんは複数の交際クラブを利用していた。ドン・ファンは背が高くてナイスボディーの女性がタイプだ。その好みに合いそうな女性の写真をメールで送ってくる。 紹介料は交際クラブによってまちまち…
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<23>デヴィ夫人を呆れさせた早貴被告の振る舞い
野崎幸助さんはデヴィ夫人と交遊があった。デヴィ夫人が開催する年に1度のチャリティーパーティーに出席することも多かった。 ■「なんという女なのか」 そのデヴィ夫人は早貴被告が逮捕された時…
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<22>クリスマスイブに購入した愛犬の「イブ」
2017年の夏過ぎに野崎幸助さんが夢中になっていた女性がいた。鮎子さん(仮名)だ。 その5年ほど前、ドン・ファンは前妻と離婚していた。彼は、この2番目の妻に未練があり、何度も復縁をオファーし…