<34>アプリコ番頭格のマコやんと大阪・八尾で合流 酒を積んで田辺へ
2018年2月8日の朝、私は大阪のJR八尾駅に着いた。商店街があるわけでもない小さなローカル駅。私はキャリーバッグを引き、朝からやっている喫茶店に入ってコーヒーを頼んだ。
この日は夜から東京のテレビクルーが田辺に入る予定になっていた。野崎幸助さんが愛人と過ごすところを撮影し番組にするためで、翌日からカメラを回すことになっていた。
「ワシは8日の朝に八尾に行くから、そこで合流しようか?」
アプリコの番頭格マコやんと連絡を取ると、八尾にある酒の卸問屋に酒を仕入れに来ると言う。夏場だと週に2回、冬場でも週に1回は田辺と八尾を結ぶトラック便がアプリコから出ていた。朝7時ごろには2トンロングのトラックに空いたビールケースなどを詰め込んで八尾へ向かい、そこで新しいビールケースを積み込んで夕方には戻ってくるというのがパターンである。
トラックいっぱいに酒を積み込む作業は楽ではない。ケースに入った瓶ビールはフォークリフトで積んでもらうのだが、生ビールが入ったアルミの容器、焼酎や酎ハイが入った段ボールなどは人手で積み込むのだ。生ビールの容器も10キロ以上あり、それを両手に提げて荷台に持ち上げるのは腰に負担がくる。