高齢者を切り捨て? 日テレ特番「音楽のちから」に疑問の声
日本人に力を与えてくれた名曲を紹介する番組らしい。今年で2回目となる音楽特番「音楽のちから」(日本テレビ系)が12日に放送された。11時間ぶっ通しの生放送。総合司会は嵐の桜井翔(32)が務めていた。
その関係なのだろう。嵐はもちろんKAT-TUN、関ジャニ∞、TOKIO、NEWS、V6、Hey!Say!JUMPとジャニーズグループがステージを席巻。KAT-TUNやNEWSに名曲があったとは知らなかったが、取っ換え引っ換え登場してパフォーマンスを披露していた。
EXILEとAKBのお仲間も次々に出演していたが、まあ、どれもこれも若者向けの歌ばかり。「日本人の名曲」といいながら、お年寄りにも馴染みがありそうなのは、谷村新司の「いい日旅立ち」や森昌子の「せんせい」、ビリーバンバンの「白いブランコ」ぐらい。しっとりと聞かせる演歌のたぐいは排除されていた。
コラムニストの桧山珠美氏が言う。
「日本テレビは70代以上のおじいさん、おばあさんを切り捨てたということです。NHKとテレビ東京にお任せ、といったところでしょう。選曲の基準も分かりません。相川七瀬や石野真子、華原朋美などが持ち歌を歌っていましたが、はたして彼女たちの歌は名曲と呼ぶのにふさわしいのか。石川さゆりあたりが出演していれば、雰囲気もガラリと変わったと思うのですが……。局側が呼びたい歌手を呼んだのではなく、事務所が主導してブッキングされたのではないか、と疑いたくなります」
かくして歌番組の冬の時代は続く……。