「名探偵キャサリン」シャーロットを救った谷原章介の存在感
先週放送の「名探偵キャサリン」(テレビ朝日系)はシャーロット・ケイト・フォックスの民放初登場ドラマだったのに、大して話題にならなかった。視聴率11.6%は2時間ものとしては“まあまあ”なのだが、評価は微妙だ。
シャーロットは、日本語のせりふ回しがヘンだった。「なる~ほどぉ」とか「謝んりなさい」とか、不自然なのだ。京都ロケが多く、撮影はあわただしかったのだろうが、朝ドラの「マッサン」のように丹念にリハする時間がなかったか?
華道界の怨念絡みの殺人事件という、山村美紗のいかにも日本的サスペンスも、シャーロットの明るい雰囲気には合わない。推理のときの長いせりふや、日本の歌をうたうシーンなどはスベリ気味だった。
そんなドラマを締めたのが谷原章介の存在だ。
副大統領の娘キャサリン(シャーロット)に付き添うエスコート役をイヤイヤ引き受けた後、互いに反発し合っていた2人がやがて打ち解け、息が合って犯人を追うという類型な展開にもかかわらず、うまーくシャーロットを引き立て、芝居を引っ張っていた。