元巨人投手が指摘する阪神・佐藤輝明「三振王」だからこその脅威…《投手の立場からすれば…》
昨8日の甲子園が最も沸いたのは、背番号8が代打で登場した八回だった。1点を追う無死一塁の場面。歓声を一身に浴びて打席に立った佐藤輝明(26)はしかし、空振り三振に倒れ、甲子園は一転して大きなタメ息に包まれた。
この日、「コンディション不良」でスタメンを外れた佐藤輝は今季、開幕戦の初打席で第1号を放って以降、16打席無安打と当たりがピタリと止まり、在阪メディアの間では「打順降格か」と話題になった。5日の巨人戦で1試合2発をマークするなど、今季4本塁打はリーグトップの一方、18三振もまたセのワースト。「一発か、三振か」の打撃には常に批判がつきまとう。
巨人元投手の橋本清氏がこう言う。
「この日のヤクルト先発の高橋は調子が良ければ打ち崩すのは難しいとはいえ、打線に佐藤輝がいるのといないのとでは、投手が感じるプレッシャーがまったく違ってくるのは確か。本塁打数以上に三振数が注目されがちな佐藤輝ですが、投手の立場からすれば、空振りを恐れずにあれだけスイングしてくるのはやはり怖いものです。失投は許されないと思えば、腕が振れなくなるものだし、その重圧でメンタルは疲弊しますから」