「世界大学ランキング日本版」5回連続首位・東北大学の海外留学生重視と一般入試を止める日
英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)がまとめた「世界大学ランキング日本版2025」で、5回連続で総合1位になった東北大学。2位が東京工業大学(現・東京科学大学)、3位が東京大学だ。
そんな東北大には2050年までに、一般選抜からAO入試=「総合型選抜」に全面移行するという構想があった。現時点でも、AO入試はすでに3割を占め、東北地方の有力進学校の生徒にとっては、貴重な選択肢のひとつになっている。
ところが、その全面移行へのピッチが急に速まる可能性も出てきた。東北大が、10兆円規模の大学ファンドの運用益で助成する国際卓越研究大学のトップバッターに選ばれたからだ。豊富な資金力を背景に研究力を高め、世界トップレベルクラスの大学を育成しようというプランだ。初年度の助成額は154億円ほどになる。
その具体的成果を求められるため、研究を支援する職員を1100人以上増員し、論文数を2050年には現在の3.5倍の2万4000本に増やすという。また研究力の目安とされるその分野で上位10%に入る被引用論文の割合を2.5倍に伸ばすなどのプランも打ち出している。そこで、研究力の人材をどう確保するかが大きな課題となる。