朝ドラ旧作を夕方枠で再放送 民放各局が恐れるNHKの戦略

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 NHKが4月9日から過去の朝ドラを平日の夕方に再放送する。これまでもBSや地域限定で朝ドラの旧作を再放送した例はあるが、総合テレビでの全国放送の再放送は初めて。16時20分から1日に2話ずつ放送していくという。

 第1弾は平均視聴率19.1%を記録した尾野真千子主演の「カーネーション」(2011年後期)。NHKには再放送を希望する声が多数寄せられていたという。

 視聴者は歓迎かもしれないが、今回のNHKの試みに戦々恐々なのが民放各局だ。NHKが現在16時台に放送している報道・情報番組「4時も!シブ5時」の視聴率は2%台と低迷。ところが、「カーネーション」の再放送が始まったら、裏番組から視聴者をゴッソリ奪うのは確実だという。

 元NHK職員のジャーナリスト、今井良氏が言う。

「民放の夕方枠はニュース番組でシノギを削っています。16時台にNHKの“キラーコンテンツ”が殴り込んでくることで、1%台の悲惨な数字に落ち込む局が出ても不思議ではありません。『相棒』や『科捜研の女』など人気ドラマを並べ、安定的に5%以上を取っているテレビ朝日は善戦しそうですが、NHKの朝ドラはより幅広い視聴者を包括しています。数字を分け合う形になるのは避けられないでしょう。もしかしたら、NHKは夕方枠で異例の2ケタを取るかもしれません」

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