炎上商法も巧拙はっきり…太田房江氏は大阪北部地震で墓穴
いまだに頻発する炎上騒動。投稿の深読み、裏読みが疑心暗鬼を生み、誤解を招かぬようストレートなワードを使えば、逆に読む人の気分を損ねてしまう。
たとえば、元大阪府知事、現参議院議員の太田房江は、大阪北部地震に関連して、国土強靱化が進んでいないことの「追及のチャンス」と浮ついたワードを使ったことで炎上してしまった。「国土強靱化のための整備を急がせる必要がある」というように、追及のチャンスを言外ににおわすのであれば問題はなかったはずだ。
おそらくは、有権者を含めて誰もが閲覧可能なSNSのコメント欄ということで、オーディエンスまで視野に入れたわかりやすい言い方をしたのだろう。それがアダとなり、復旧や救援活動に忙殺されていた府市の職員や被災者、それに肝心のオーディエンス=有権者の不興を買ってしまった格好だ。
パワー・トゥ・ザ・ピープルを目指し、情報の流通経路や熟議の場を庶民の手に取り戻せと高らかにうたって広まったインターネットだが、表現の巧拙や難易によって要らぬ揉めごとに悩まされることになるとは、やはりデジタルとアナログ、コンピューターと人間とは、本質的に相いれないものだとの思いを強くする。