炎上商法も巧拙はっきり…太田房江氏は大阪北部地震で墓穴
さらには、鳴かない方が良いのではないかと思っているところへ、わざわざ鳴いて注目を集めて場面を掌握し、都合よく事を運ぼうとする「炎上商法」が登場、ネット上のコミュニケーションの深読み、裏読みをより複雑にしてしまった。動画でもない限り、ネット上の文字によるコミュニケーションでは表情やしぐさが伴わないため、それがどういう感情で書かれた投稿なのか非常にわかりづらい。
直截的な表現や逆張りのフリをしたワナ=注目を集めるための炎上商法なのか、一周回って字ヅラどおりの素直な意見なのか。いちいち考えるだけでも面倒で、ましてや忖度して読むなど論外。
しかし、いったん気を引かれてしまったら、気になって追いかけてしまうのも事実。その結果、今度は炎上に対するコメントに不快感を感じる人が出てきて、炎上への擁護と批判とが入り交じり、2次的な炎上が発生して文字どおりカオスな状況となってしまうことも珍しくなくなった。こうなると、炎上に便乗したガス抜き、ストレス解消なのかと勘繰りたくなる。
ただ、炎上して多くの人の目に触れることで、炎上商法の上手、下手が際立つようになってきた。海外でわかりやすい下手なケースが相次いだので、次に紹介しておこう。 (つづく)
▽1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。