東宝シンデレラ出身 山崎紘菜&上白石萌音“W主演”の狙い
なかなかユニークな作品になりそうだ。山崎紘菜と上白石萌音がダブル主演する「スタートアップ・ガールズ」(来年公開)だ。若手女性起業家らを描く。実際に起業した経営者たちが企画の発信元であり、製作の出資まで担うのも興味がわくスタイルだといえる。
山崎と上白石は、東宝シンデレラ出身という共通点がある。もともと、ここ出身の女優、タレントは上品なお嬢さま気質が強い。それは、好感度が得られやすいメリットがある半面、固定した役柄が多くなってしまう側面も否めない。今回のダブル主演はパターン化しない役柄に風穴をあけようという狙いがある。
先輩格の沢口靖子や長澤まさみは、上品さを内に秘めつつ、自分の個性を磨いてきた。2人がトップ女優になったのは、東宝シンデレラ出身というブランドがもつ強い信頼感と、たゆまぬ努力の成果である。若手は、彼女らを超えていかねばならない。
山崎と上白石が所属する東宝芸能の幹部は、「テレビは、どうしても局側のイメージに沿ったオファーが多くなる。映画だと比較的、殻を破ったような役柄に挑戦できる」と話す。どちらも重要だが、若手を育てるという意味でなら、双方からの重層的な演技の幅が必要になってくるだろう。