「サンミュージック」社名通りに再び音楽界でも輝けるのか
■アイドルに代わりお笑いタレントが支える
相澤前社長のメディアとの接触法も独特だった。本来「マネジャーは黒子」というのが業界の常識。メディアとオープンで会うのは「広報担当」で、社長ら幹部が会うことは少なかったが、相澤氏は分け隔てなくメディアに対応。雑談でも社長室に招き入れて応じた。話し好きな面もあったが、メディアを通じて業界情報を仕入れる目的もあったと思う。
絶えることなくタレントをつくり続け順調に伸びていった事務所を不幸が襲う。岡田有希子の自殺。酒井法子の覚醒剤逮捕。ベッキーの不倫スキャンダル。手塩にかけて育てたアイドルが起こした不祥事。3人ともアイドルだっただけに衝撃は強く、酒井もベッキーもいまだに尾を引いている。特にベッキーの不倫対応は後手になる空回り。事務所の危機対応能力を問う声もあった。代わって事務所を支えたのがお笑いタレントだった。フジテレビ系「オレたちひょうきん族」をきっかけに始まったお笑いブームにサンミュージックも乗って、2000年ごろから芸人の育成も手掛けていた。