“前座=貧乏”は嘘だった?三遊亭鬼丸が明かすフトコロ事情
どうも、三遊亭鬼丸です。簡単な自己紹介をすると、芸歴22年の46歳、落語協会真打ちで平日の昼間は埼玉でラジオ番組をやってる2児の父親です。この日刊ゲンダイ購読歴は20年を超えてますのでそこで連載をできる日が来るなんて感無量です。
■寄席は日給1000~1500円
さてこの枠の別曜日で小手伸也さんが連載を持ち、バイトをまだやってるとのことですが(編集部注・小手さんは先日、アルバイトを契約打ち切りでクビになりました)、となると世間の皆さんは「やっぱり売れない役者や芸人はバイトするのね」とお思いでしょうが、実は落語家はバイトをしないというお話を今日はしたいと思います。
東京の落語界には前座、二つ目、真打ちという身分制度があり、さらに落語協会、芸術協会、円楽党、立川流という4派がありますが、立川流の前座の一部以外はアルバイトをしてるなんて話は聞いたことがありません。ではどうやって生活してるかを一番貧乏そうな前座の話ですると、まず基本は寄席、演芸場に毎日働きに行って1日1000~1500円。それ以外に先輩の落語会やホールの落語会に呼ばれると大体1回1万円。これで1カ月5万~6万円、先輩たちがご飯を食べさせてくれることも多いので生活はできます。