「なつぞら」は終盤のストーリー展開息切れが残念だった
芸達者な脇役や注目の新人を配しながら、終盤になると同じような話の繰り返しになるのはなぜなのか。
「ドラマの素材そのものが、かつての『おしん』や『おはなはん』のような波瀾万丈のモデルはもう少なくなってきていて、半生、一生を描くといっても、エピソードがそれほどあるわけではありません。さらに、話も展開の速さが求められるようになっていますから、前半においしいエピソードやドラマチックな展開を詰め込んでしまうと、どうしても後半は息切れしてしまうんでしょう」(テレビ雑誌編集デスク)
来週からの「スカーレット」では、日本の女性陶芸家の草分けの半生が描かれる。粘土のこね、ろくろなどの成形、窯の赤い炎など、見せどころは多いのだろうが、ヒロインが大阪から戻ってからは、物語はほとんどが滋賀県信楽を舞台に進んでいく。いまからネタ切れが心配になる。
(コラムニスト・海原かみな)