「FACTORY GIRLS~私が描く物語~」歌姫の歌唱競演が圧巻
ブロードウェーで活躍する新進気鋭の作曲家、クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニーと日本版脚本・演出の板垣恭一ら日本チームが合作した世界初演のロックミュージカル。
19世紀半ばのアメリカを舞台に、劣悪な労働環境の改善と、働く女性の権利を勝ち取るために立ち上がった紡績工場の女工たちを通して友情、愛、人間の尊厳を描いたもの。
産業革命により大規模な紡績工場が誕生した町、ローウェル。女性に働く場がなかった時代、多くの若い女性が希望を抱いて雇用されたが、ときに12時間を超える労働時間、男性との賃金格差、性的ハラスメントなど彼女たちの労働環境は劣悪だった。
貧しさから抜け出すため自由を夢見て田舎から出てきたサラ・バグリー(柚希礼音)は機械のように扱われる女工たちの姿に衝撃を受ける。
サラの憧れは女工たちの寄稿集の編集長であるハリエット・ファーリー(ソニン)。サラがハリエットに認められ、働きながらペンを執るが、工場のオーナーであるアボット(原田優一)は生産性を高めるために労働時間の延長を言い渡す。それは女性にとって死活問題であり、移民の権利獲得に奔走する労働新聞のシェイマス(平野良)の示唆でサラはペンを武器に会社に闘いを挑むのだが……。