卒業式直後に弟子入り志願 師匠はニヤッと笑って「来ると思うてたわ」

公開日: 更新日:

 染雀には、芸能と関わりがある血族がいた。まず、父方の祖父母である。

「祖母は京都の花街、宮川町の芸妓でした。祖父は一時、大衆演劇の役者をしていた時期があったそうで、それも女形で」

 染雀が桂あやめとのユニット、姉様キングスで音曲漫才を演じる際、女形で芸者姿が似合うのは祖父母から受け継いだ血だったのだ。ドレス姿でシャンソンを歌うのは?

「それは父の妹、叔母の影響でしょうか。叔母は東敦子という日本で指折りのオペラ歌手でした。蝶々夫人を歌わせたら随一と言われたくらいです。日本人で初めてロシアのボリショイ劇場に出たことでも知られています。お正月に、NHKのニューイヤーコンサートで歌ってるのを家族一同で見るのですが、僕は裏番組のかくし芸大会を見たかったのに(笑い)」

 それにしても東家は普通でない一族だ。

「祖父は子供たちに高等教育を受けさせて、父は後に高島屋専属のデザイナーになりましたし、伯父は東大出て、当時の農林省の官僚になって出世しました。それで僕の父も、子供に高等教育を受けさせたのです。大学出た後は勝手にやれという自由主義なので、落語家になることも反対しなかったのはありがたかったですね」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?