著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

佐々木希、東尾理子、三田寛子よ頑張れ! ダメ夫に寛大な爆上がりの妻たち

公開日: 更新日:

 浪速生まれゆえ、子供の頃からミヤコ蝶々・南都雄二、京唄子・鳳啓助、正司敏江・玲児らの夫婦漫才に馴染んできたせいか、ダメ夫を許す寛大な妻が「女のかがみ」と無意識に刷り込まれているようなところがある。浮気が原因でよそに子供ができて離婚。それでも夫婦漫才は続け、顔で笑って心で泣いて、恨みも憎しみも笑いに変える。なんてカッコイイのかと。

 というわけでドラマで奮闘中の佐々木希や「バイキングMORE」(フジテレビ系)でコメンテーターを務める東尾理子、「ひるおび!」(TBS系)の三田寛子、「めざまし8」(フジ系)の金子恵美らを見ると応援したくなる。

■浮かび上がれない夫たち

 妻の株、爆上がりの一方で浮かび上がれない夫たち。梨園という治外法権にいる8代目中村芝翫は別として渡部建はいまだ復帰かなわず、宮崎謙介はすっかり主夫のイメージ、迷惑ユーチューバー並みにウザがられる石田純一。自業自得とはいえ冴えない日々が続く。

 夫婦単位で考えればどっちが稼いでもいいわけで、渡部にしても石田にしても、なまじ売れっ子時代があっただけに、今の状況は耐えられないのではないかと察する。

 話を戻す。佐々木は朝ドラ「カムカムエヴリバディ」でのササプロ社長の一人娘・笹川奈々役で出てきた時はその美しさに目まいがした。これぞ秋田美人。透き通るように白い肌にぱっちりお目々は中原淳一のイラストから抜け出てきたような完璧さだ。セリフをしゃべると残念なところもあるが、それを差し引いても美しさが際立っている。

ダメ夫に寛大な妻は3割増し

 朝ドラの出番は終わった(!?)が、先週からテレビ東京系「ユーチューバーに娘はやらん!」も始まり、こちらはなんと主演。挙式の最中、新郎に逃げられた新婦という設定なので、いきなりウエディングドレス姿での登場だったが、これまた息をのむ美しさ。新郎に逃げられ、披露宴は中止にした方がいいという意見を振り切って「変に逃げるより堂々としよう」と披露宴に出る。その姿に感動したユーチューバー・タックタック(戸塚純貴)と新郎の上司でテレビ局員の榎本信(金子ノブアキ)に交際を申し込まれ、「ユーチューバーにもテレビ局員にも娘はやらん!」と酔った父(遠藤憲一)が叫ぶ。

 コメディーなのでセリフの拙さも気にならず。佐々木希の実の父親も時が戻るなら「芸人に娘はやらん!」と言いたいところではと深読みするのもまた一興だ。

 ダメ夫に寛大な妻は3割増しに見える。中村玉緒など今もそのイメージでもっているようなもの。佐々木の男気ならぬ女気はだれもが知るところ。ダメ夫は飼い殺しにして令和の中村玉緒を目指してもらいたい(渡部では勝新に失礼か)。

 頑張れ! 佐々木希。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  4. 4

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  5. 10

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い