珠城りょう直撃インタビュー「宝塚を退団して24時間ってこんなに長いんだ、と」
ーー昨年8月、コロナ禍での退団だった。
「このような状況で従来通りの卒業パレードはできなかったけれど、常に舞台を通してお客さまに感謝をお伝えしたいと思っていました。有観客でメンバーが欠けることなく、最後まで公演できたので心から満足しています」
ーー退団して気づいたことは?
「24時間ってこんなに長かったんだってことですね。宝塚時代は、公演中は舞台が終わると明日の舞台に向けて体をメンテナンスして、週に1回の休みにもボイストレーニングに行ったり、必要な買い物をしたりで終わってしまう生活でした。次の公演との間も長い時は2週間、短い時は中3日で稽古に入るので、常に“稽古しても、し足りない”“時間が足りない”と思っていました。でも、それだけ舞台に立たせていただいたからこそ得られた充実感なので、恵まれた話ですね。今は本を読んだりする時間ができました」
ーートップスターとしての重圧はあった?
「自分の代わりはいないですから。心身のケア、毎日の舞台、月組のみんなのことを常に考えていました。でも、それを“重圧”と感じたことはありません」