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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

「人を傷つけない」が全盛の今 みなみかわは「人しか傷つけない」笑いで爆発寸前

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「あいつ次の『半沢直樹』呼ばれるぞ」(矢作兼/テレビ東京系「ゴッドタン」4月2日放送)

 ◇  ◇  ◇

 痛みを感じない呼吸法「システマ」の使い手としてプチブレークし、昨今は「革命家」「腐りテロリスト」「松竹のフィクサー」など、さまざまな異名で注目を浴び始めた松竹芸能のピン芸人・みなみかわ(39)。

 彼は番組で直属の後輩である紺野ぶるまに対し、「自己プロデュース能力が高い。人からどう見られるかしか興味がない」などと、鋭い目つきで人の嫌なところを的確に突いた。その姿を見て、おぎやはぎの矢作が放った言葉を今週は取り上げたい。確かにTBS系「日曜劇場」のヒール顔だ。

「芸人として詰んでいた」と言う、みなみかわがコロナ禍でヒコロヒーと始めたのが毎週のYouTube生配信「もう二度と松竹を辞める人間を出さないでおこうTV」。当時、松竹を辞める芸人が続出したことから、その改善点を洗い出すという名目だった。

 視聴者から自然発生的に「脱竹TV」などと呼ばれ注目され始めると、事務所幹部の耳にも入り、「そんなことをやったら松竹の社員がおまえに熱持たなくなるぞ」と3畳程度の部屋で迫られたそうだ。その時の様子を、みなみかわは「イチかバチかで『もともと、熱あります?』って聞いたんです。そしたら黙ったんですよ」と不敵に笑って明かす(テレビ東京系「ゴッドタン」2021年9月11日)。

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