BTS「原爆Tシャツ騒動」の裏側 “国策”だからこそ火消しも早かった
大手事務所でない新人が歌番組に出演するには放送局に1回100万円の出演料が必要といわれた新人時代のBTSにとって、国内の地上波テレビに出演する可能性はゼロに等しい状況でした。
そこで彼らはSNSでファンと交流をはかり、ユーチューブではMVのティザー(断片的に紹介)を配信し、新曲リリースまでアーティストとファンがカウントダウンするなどイベントを開催。「V LIVE」の立ち上げ当初から配信し、日本、台湾、中国、タイ、ベトナムなどアジア圏のファンを獲得。合宿所で生活しているメンバーたちの24時間テレビ時間をリアルタイムで配信し、日本語には日本語で、欧米のファンには英語でと手厚いファンサービスで海外で人気を高めるなど、苦肉の策が功を奏しました。SNSをもとにユーザーを解析し、一方通行のテレビよりもファンとの絆を強固に、パンデミックに影響されることなく、人気を博したのです。
また、BTSは映画館でコンサートを見る「ライブビューイング」の先駆け。すでにSNSでファンとの関係を構築しているからこそ、世界でリモートコンサートが成功していたのです。