小林さっちゃんがのど自慢で優勝したのを見て歌手になると決めた
■もぎり、接客係、エレベーターガール…
それで映画館のスカラ座でアルバイトをすることになったんです。1年くらいモギリや接客係やクロークの仕事をやりましたよ、エレベーターガールも。エレベーターに乗ってきた林家三平さんに「売れるよ」って言われてうれしかったことや、キャンペーンで来日したソフィア・ローレンを間近で見たこととか、いい思い出で、ここでの経験がプラスになりましたね。静岡の山奥の田舎娘がきちんと標準語が話せて、ちゃんと人と接することができるようになりましたし。行儀見習いですね。
で、やっとデビューするからレコーディングに来いって。その曲が「大都会のやさぐれ女」。意味わからない(笑)。これが自分の歌ですよ! ゼッタイ売れないと思いながら歌いましたよ。
すると、もうちょっとやさぐれてとか、巻き舌みたいにしてとか……。1曲でこんなに疲れるのかあって思っていたら、B面も録るっていうの。
その曲が「御免遊ばせ」。なんだよこれ! AとBでえらいギャップだなあって(笑)。この曲で全国キャンペーン。結局1年でデビューできました。17歳のときです。